家族の絆を大切に!
私どもは、お客様と「相続」のお話をしていると 「相続税がかかる程、財産を持っていないら心配はしていない」 「子供たちは、仲が良いから大丈夫」 このような言葉をお客様の口から聞かせていただくことがあります。 果たして、本当に大丈夫なのでしょうか。
「相続」を「争続」と表現することがあるほど、 相続のときには、大なり小なり、争いがおこることは多いものです。 これは、遺された財産の額の多寡にかかわりなくおこります。 家庭裁判所で争われる遺産分割事件において、 遺産額、5,000万円以下の遺産分割事件が約6割を占めています。 きっとこの中には、遺してゆく人が、残された者に「心」を伝えていれば、 争いを防げたものも多くあると、私どもは考えています。
相続は、遺してゆく人が、何も準備をしていなければ、 ほとんどの場合、法定相続分の割合で相続人が相続することになります。 相続人が、自分の相続分に応じて、どの遺産を取得するか話し合うことになります。 これが「遺産分割協議」といわれるものです。 家族である相続人が話し合う、遺産分割協議の場では、 相続人が、長年にわたり心に溜めていた感情が、 激しくぶつかり合うことも珍しくありません。 また、老後の世話を献身的にしてくれた息子の嫁に、遺産を遺したいと思っても、 相続人ではありませんから、遺産を渡すことはできません。
遺産を、誰に、何を、何のために、どれだけ渡すのか。
やはり、遺してゆく人が「遺言書」などではっきりと伝える。 あわせて、遺言書の中の「付言」で、その理由「心」を伝えることが、 残される者の心にも届き、とても大切なことではないでしょうか。 とかく、相続税対策に陥りがちになる『相続対策』も、 「家族の絆を大切に!」 このワードをわすれずに、大切な家族への思いやりを。